クラシエホールディングス(その他表記)Kracie Holdings, Ltd.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

クラシエホールディングス
Kracie Holdings, Ltd.

トイレタリー製品,薬品,食品などの事業会社を傘下に収める持株会社。旧カネボウ。1887年繊維産業の東京綿商社として創業し,1893年鐘淵紡績に改称。1938年鐘淵実業を設立して繊維以外の事業を拡充したのち,1944年鐘淵実業と合併して鐘淵工業に改称したが,1946年再び鐘淵紡績に改称。1949年鐘淵化学工業(→カネカ)を設立して繊維以外の事業を分離。1950年日本セルローズ工業合併,1958年蚕糸部門を分離して鐘淵蚕糸設立。1961年鐘淵化学工業から化粧品事業を継承し,その後はナイロン医薬,食品などさまざまな事業に進出。1971年鐘紡,2001年カネボウに社名変更した。明治から大正にかけては武藤山治の温情主義経営で知られ,日本の紡績業界を牽引した。1960年代以降は経営の多角化を進めたが,化粧品以外の事業で苦戦を強いられた。2004年経営再建をはかるため,化粧品事業を新会社カネボウ化粧品として分社化。産業再生機構に支援を要請し,繊維事業の大幅縮小を含む事業再生計画をまとめた。2006年投資会社 3社が出資し,新会社カネボウ・トリニティ・ホールディングスとしてカネボウの事業を継承。2007年現社名に改称した。

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