クレメンス偽書(読み)クレメンスぎしょ(その他表記)Pseudo-Clementines

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレメンス偽書」の意味・わかりやすい解説

クレメンス偽書
クレメンスぎしょ
Pseudo-Clementines

初期キリスト教において,ローマクレメンスの名を冠して流布された一連の偽作文書の総称。特に『説教集』 Homiliaeと『再認』 Recognitionesの2書に限る場合が多い,両文書のもとには一つの基本文書の存在が想定され,これはオリゲネスによって言及されている『クレメンスの歴程』 Periodoi (3世紀初成立) であったらしい。クレメンス偽書の神学的傾向は,明らかに二元論的なグノーシス的異端の影響を受けたユダヤ人キリスト教のそれで,強い禁欲主義的思想との結合からみて,エビオン派と関係があったと考えられている。

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