クロガシラウミヘビ(その他表記)Hydrophis melanocephalus; black-headed sea snake

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロガシラウミヘビ」の意味・わかりやすい解説

クロガシラウミヘビ
Hydrophis melanocephalus; black-headed sea snake

トカゲ目コブラ科。日本近海では最も普通にみられるウミヘビ一種体長 50cm~1.2m。体は細長く灰褐色で,胴に 40~60個,尾に4~9個の黒い環帯をもち,頭部も全体に黒い。頭部は小さく,体の前方部は非常に細く,尾は側扁して鰭状。上顎溝牙をもつ毒ヘビで,陸上へ上がることはなく,子ヘビを産むのも海中である。おもに琉球列島台湾の近海に分布しているが,黒潮に乗って本州沿岸やときには北海道まで北上する。

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世界大百科事典(旧版)内のクロガシラウミヘビの言及

【ウミヘビ(海蛇)】より

…ウミヘビ類は15属53種がペルシア湾,インド洋から西太平洋,オセアニアの暖かい海域に分布し,一部が中央アメリカの太平洋沿岸に達している。日本では南西諸島沿岸にクロガシラウミヘビHydrophis melanocephalus(全長1.2m),イイジマウミヘビEmydocephalus annulatus iijimae(全長0.8m)など9種・亜種が記録されている。ボンボンウミヘビH.semperi(全長1.2m,クロガシラウミヘビの陸封型とも考えられている)1種がルソン島のタール湖の淡水に生息するほかは,すべて海にすむ。…

※「クロガシラウミヘビ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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