クロル法(読み)クロルほう(英語表記)Kroll process

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロル法」の意味・わかりやすい解説

クロル法
クロルほう
Kroll process

チタン Ti,ウランU,ジルコニウム Zrの製造に用いられる製錬法。これらの鉱石はイルメナイト FeTiO2 ,ルチル TiO2 ,閃ウラン鉱 UO2 ,ジルコン ZrSiO4 などの酸化鉱で,これを塩素ガス中で焙焼して液体の TiCl4 または ZrCl4 とする。これらの四塩化物を蒸留精製し,鉄製円筒中に装入してマグネシウム Mgで還元する。 Tiの場合の還元反応は TiCl4+2Mg=Ti+2MgCl2 で,チタンはスポンジ状固体として得られ,MgCl2真空ポンプで引いて蒸散させる。 Zrの処理もまったく同じである。還元剤として Mgの代りナトリウムまたはカルシウム Caを用いる方法もある。ウランの製錬は乾式法も湿式法もあるが,最後はどちらも四フッ化ウラン UF4 となり,これを Mgまたは Caで還元する。 (→乾式製錬 )

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