化学辞典 第2版 「クロロスズ酸塩」の解説
クロロスズ酸塩
クロロスズサン
chlorostannate
次の3種類が知られている.【Ⅰ】トリクロロスズ(Ⅱ)酸塩:MⅠ[SnCl3].アルカリ金属塩は,塩化アルカリの水溶液に過剰の塩化スズ(Ⅱ)SnCl2を加えると生成する.Cs[SnCl3]は単斜晶系,無色の結晶で,ほかにK[SnCl3]・H2O,NH4[SnCl3]などがある.独立して存在する [SnCl3]- は,三方すい型構造をもち,Snを中心に,3個のClと,1個の孤電子対が四面体型に配位しているとみなしうる.この孤電子対によってほかの金属に配位結合することもある.[CAS 20265-43-4:酸]【Ⅱ】テトラクロロスズ(Ⅱ)酸塩【Ⅲ】ヘキサクロロスズ(Ⅳ)酸塩
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報