けち万歳(読み)けちまんざい

精選版 日本国語大辞典 「けち万歳」の意味・読み・例文・類語

けち‐まんざい【けち万歳】

〘名〙 (「けち」は接頭語)
① 万歳師をののしっていう語。
浄瑠璃・太平記忠臣講釈(1766)六「袋かたげて逃げかへれば、『けたいの悪い吝万才(ケチマンザイ)』と、呟く折から」
② (形動) 素性が知れないこと。どこの者ともわからないこと。また、そのさま。
※浄瑠璃・蛭小島武勇問答(1758)三「お前が産だ子ではなし、埒もないけち万才な者をどっからやら貰ふてきてから」
③ (形動) いまいましいこと。しゃくにさわること。また、そのようなさま。
歌舞伎桑名屋徳蔵入船物語(1770)二「種々(いろいろ)のけちまんざいな事ぢゃ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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