コンゴ派遣国連軍(読み)コンゴはけんこくれんぐん(英語表記)Opération des Nations Unies au Congo; ONUC

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コンゴ派遣国連軍」の意味・わかりやすい解説

コンゴ派遣国連軍
コンゴはけんこくれんぐん
Opération des Nations Unies au Congo; ONUC

コンゴ動乱に際して派遣された国連軍。 1960年7月 14日の国連安全保障理事会で派遣が決議され,五大国以外の 29ヵ国から約2万人の兵力が送り込まれた。コンゴの治安回復に努力したが,カタンガ州の分離運動などのため内戦激化。 61年には P.ルムンバ元コンゴ首相殺害事件も起り,安保理事会はついに ONUCが外人傭兵の逮捕などのため,必要があれば武力を行使することを決議した。このため,「自衛以外の武力不行使」という国連平和維持軍原則がくずされたという非難もあった。 ONUCの活動は 60~64年にわたり,その経費は 61年だけで1億 3500万ドルにも上ったが,ソ連,フランスを含む多くの国が費用の分担を拒否したため,国連の財政危機を招くにいたった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android