化学辞典 第2版 「コンジュゲート紡糸」の解説
コンジュゲート紡糸
コンジュゲートボウシ
conjugate spinning
複合紡糸ともいう.水膨潤性,熱収縮性などの物理的性質に差異のある2種類以上の繊維形成高分子材料を,別々に融解,溶解させ,紡糸の際に紡糸口金より吐出させる直前で複合して紡糸する.成分の構成様式はバイメタルのように張り合わせたもの,鞘と芯よりなるものなど各種あり,それぞれ特殊な紡糸口金を用いる.構成高分子の水膨潤性,熱収縮性の相違により,繊維に安定な捲縮(けんしゅく;ちぢれ,クリンプ)を発生する.アクリル,ナイロン,ポリプロピレンなどのコンジュゲートフィラメントが製造され,かさ高糸の製造に利用される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報