コンプトニア(その他表記)Comptonia

改訂新版 世界大百科事典 「コンプトニア」の意味・わかりやすい解説

コンプトニア
Comptonia

双子葉類ヤマモモ科Myricaceaeの1属。コンプトニア属の現生種は1種だけで,北アメリカ東部に分布し,落葉性の小灌木である。第三紀中期には北半球に広く分布し,ヨーロッパでは中新世後期まで,日本では鮮新世初期まで生き残った。葉は披針形のものが多く,小裂片に分かれシダの羽片に似る。また,各裂片には2~4本の側脈が主脈から直接に出る。日本では中新世中期の台島型植物群多産。コンプトニア-リクイダンバーComptonia-Liquidambar植物群として知られている裂片が16~20のC.yanagisawaeが常磐炭田白水層群の漸新世から,11~16裂片のC. naumanniiが秋田県打当(うつとう)層の中新世から,7~11裂片のC.kidoiが山形県折渡(おりわたり)層の鮮新世前期から報告されている。時代が若くなるにつれて裂片の数が少なくなる。このことは漸新世以降の気候の変化(寒冷化)と関係しているものと思われる。台島型植物群から出るC.naumannii化石コンプトニフィルムComptoniphyllumとされていたが藤岡一男によって本属に含められた(1961)。
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最新 地学事典 「コンプトニア」の解説

コンプトニア

学◆Comptonia

ヤマモモ科の一属。現生種は1種で,北米東部に分布。落葉低木。葉は披針形のものが多く,葉縁は鈍頭~円頭状裂片に分かれ,シダ類の葉を思わせる。白亜紀後期以降に産する。日本では新第三紀,特に中新世前~中期の台島型植物群に多産。主な化石とその主産地は,C. yanagisawae(古第三紀)─常磐炭田白水層群,C. naumanni(中新世)─秋田県打当うつとう層,C. kidoi(鮮新世前期)─山形県折渡おりわたり層など。コンプトニフィルム(Comptoniphyllum)はA. G. Nathorst(1888)が名づけた化石属。

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