知恵蔵 「ゴルフ4大大会」の解説
ゴルフ4大大会
ザ・マスターズトーナメントは、4大大会の中で毎年同じコース(オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ)で開催される唯一の大会。2009年は4月9日から12日まで開催され、日本の石川遼(17)が初出場することでも注目される。花の咲きみだれる美しいコースであるが、グリーンの難易度が高く魔女がすむといわれる。優勝者にはグリーンジャケットが贈られる。
全英オープンは、最も古い大会である。The Open Championshipというシンプルな大会名は、他に同規模の大会がなかった時代からのものであり、その歴史の深さを表している。09年は7月16日から19日まで開催。コースは、ゴルフの聖地といわれるセントアンドリュースなど、海に近いリンクスで行われる。自然のままのラフ、深いバンカー、強い海風が特徴。
全米オープンは、深いラフ、長い距離など4大大会の中でもコース設定が最も難しいといわれており、優勝スコアがオーバーパーになることも珍しくない。09年は6月18日~21日の開催。
全米プロ選手権は、他の3大会と異なりプロ選手のみで争われる。例年、4大大会の最終戦となり09年は8月13日~16日の開催。シンデレラボーイが誕生する大会と言われている。
これらの大会すべてを1シーズンで制することをグランドスラムと呼ぶ。1930年にボビー・ジョーンズが当時の4大大会(全米アマチュア選手権、全英アマチュア選手権、全英オープン、全米オープン)を制したが、現在の4大大会になって以降1シーズンで制した選手はいない(生涯で4大大会を制したのはジーン・サラゼン、ベン・ホーガン、ゲーリー・プレーヤー、ジャック・ニクラウス、タイガー・ウッズの5人)。なお、このボビー・ジョーンズは、のちにオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブを設計し、ザ・マスターズトーナメント創始者の一人ともなった。
(葛西奈津子 フリーランスライター / 2009年)
ゴルフ四大大会
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出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報