サイカシン(その他表記)cycasin

デジタル大辞泉 「サイカシン」の意味・読み・例文・類語

サイカシン(cycasin)

ソテツ類に含まれる有毒の配糖体発がん性をもつ。救荒植物としてソテツの幹や種子などからでんぷんを採取して食用とするには、水にさらして毒を取り除く必要がある。化学式C8H16N2O7

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

栄養・生化学辞典 「サイカシン」の解説

サイカシン

 ソテツの実に含まれる配糖体で,肝臓がん原因になる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のサイカシンの言及

【有毒植物】より

…バラ科のアンズ,ウメ,モモなどの種子はアミグダリン,マメ科のライマメ,イネ科植物などはリナマリンなどの青酸配糖体を含有し,腸内細菌の働きで青酸を遊離する結果,チトクロム酸化酵素の活性を阻害し呼吸を止めてしまう。 以上のような有毒植物に対しワラビのプタキロサイドやソテツのサイカシンなどにはいずれも,長期の摂取による発癌性が認められている。ヒガンバナなどリコリンやシュウ酸を含む植物と同様に,水にさらせば無毒化する。…

※「サイカシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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