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化学式 カガクシキ

6件 の用語解説(化学式の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

かがく‐しき〔クワガク‐〕【化学式】

元素記号を用いて、物質の組成・構造などを表示する式。実験式分子式示性式構造式などがある。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

化学式【かがくしき】

化合物を表すために用いる式。成分元素の種類と相対数のみを示す実験式,基によって示した示性式,分子中の原子の種類と数を示す分子式,各原子の配列を示す構造式などがある。

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栄養・生化学辞典の解説

化学式

 元素記号によって物質の組成や構造を表現した式.実験式,分子式,構造式,示性式など.

出典|朝倉書店
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世界大百科事典 第2版の解説

かがくしき【化学式 chemical formula】

元素記号を組み合わせて物質を表した式。これにより物質をつくっている元素の種類のみならず,その組成も知ることができる。物質が分子からできている場合にはとくに分子式molecular formulaといい,多原子分子イオンでは,元素記号の右下に1個の分子あるいはイオンを構成する原子の数を表す数字を小さく記す。ただし1という添字はつけない。たとえば,水素H2,酸素O2,水H2O,二酸化炭素CO2,アンモニウムイオンNH4,エチルアルコールC2H6O,ベンゼンC6H6などである。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

かがくしき【化学式】

物質の化学的組成と結合の様子を元素記号・数字などを用いて表す式。分子式・組成式・実験式・示性式・構造式などの総称。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

化学式
かがくしき
chemical formula

元素(原子)記号、数字などを組み合わせて化学物質を表現する記号。組成式、実験式、分子式、示性式、構造式などがある。[岩本振武・中原勝儼]

組成式

物質を構成する原子の種類と、それぞれの原子の個数の比を示す式。単体であれば、すべて元素記号と同じになる。化学式としてはもっとも簡単なもので、物質を区別するのには適さない。たとえば、アセチレンもベンゼンも組成式はCHになる。[岩本振武・中原勝儼]

実験式

化合物の組成は元素分析によって実験的に定められる。実験結果から得られた組成式が実験式であるが、通常の場合、原子の個数の比は、実験誤差のために、厳密な整数比にはならない。しかし、化合物が明確な分子をもつときには、整数比にきわめて近い値が得られるので、実験式と組成式は同じものであるとされることが多い。
 化合物によっては、構成原子の比が簡単な整数比にならないものがあり、それらは不定比化合物、非化学量論化合物、ベルトライド化合物などとよばれる。たとえば、チタンの酸化物にはTiO0.60~1.35のような、組成が連続的に変化するものがあり、この種の化合物では実験式が一定にならず、TiOxx=0.60~1.35)のように組成式が書かれることもある。[岩本振武・中原勝儼]

分子式

組成式がわかっている物質の分子量を測定すると分子式が得られる。分子式は分子を構成する原子の種類と個数を示す。単体の水素、酸素、窒素は分子量から二原子分子であることがわかり、それらの分子式はH2、O2、N2となる。リンにはP4、硫黄(いおう)にはS8の分子式をもつ同素体がある。同一の組成式をもつアセチレンとベンゼンでは、分子量がそれぞれ26.04、78.11となり、CHにおける原子量の和13.02の2倍および6倍となるので、分子式はC2H2およびC6H6となる。
 共有結合性巨大分子、イオン結合性結晶、高分子化合物のような、明確に独立した少数原子よりなる分子をもたない物質では、分子式を正確に書くことができないので、組成式、あるいは次に述べる示性式で表すことが多い。[岩本振武・中原勝儼]

示性式

組成式あるいは分子式を、基、酸イオン、配位子などの原子団に分けて書き改めたものが示性式である。たとえば、ミョウバンの組成式はAlKH24O20S2となるが、成分イオンなどを明示したKAl(SO4)212H2Oの示性式で表せば、硫酸アルミニウムカリウム12水和物であることがわかる。エタノール(エチルアルコール)もジメチルエーテルも、分子式はC2H6Oと同じになるが、図Aの(2)のように示性式で示せば、それぞれエチル基C2H5-をもつアルコール、メチル基-CH32個をもつエーテルであることがわかる。ポリ塩化ビニルは分子式を定めにくい高分子であるが、(CH2CHCl)nのように、構成単位を示す示性式で表すことが多い。化学的には示性式を用いるのが便利であり、分子式にかわって広く用いられ、有機化合物や錯体では、分子式といえばむしろ示性式をさす場合が多い。[岩本振武・中原勝儼]

構造式

示性式をさらに詳しくして、各原子が結合している幾何学的関係を示すのが構造式である。共有結合性の化合物に広く用いられ、とくに有機化合物では同じ分子式でも性質の違うもの、すなわち異性体が多いものに欠かすことのできない重要な式となっている。共有結合している原子の間は価標とよばれる線で結び、1本で単結合、2本で二重結合、3本で三重結合を表す。エタノールとジメチルエーテルの例では図Aの(3)のようになるが、分子内の各種原子団が他と混同されるおそれのないときは、官能基をひとまとめにした示性式の要素を取り込んだ形の構造式も広く用いられる(図Aの(4))。
 ベンゼン環のような芳香族の環、シクロヘキサン環のように脂肪族の環も、各原子を示さず、炭素原子に結合した水素原子も省略した、六角形のような多角形で表すことが普通である(図B)。ベンゼン環では、炭素原子間に単結合と二重結合が交互に連なっているわけではなく、各結合は等価であり、環は正六角形になっているので、六角形の中に丸を書いた式もよく使われる。
 シクロヘキサン環はすべて一本価標の六角形で示される。このような簡略化された構造式を含めた例を図Cに示すが、これらのなかで、たとえば二酸化炭素分子は直線状、水分子はV字形の構造をもつので、このように書くことも多い。また、ジアンミンジクロリド白金()は平面正方形型錯体で、白金および各配位原子は同一平面上にあるが、乳酸では中央の炭素原子が四面体の中心にあって、それに結合している各原子が四面体の頂点を占める立体構造をもっている。多くの有機化合物では平面構造式で構造を示すことができるので、便利なため広く用いられているが、光学異性体その他さらに複雑なものはより正確に構造を示すことができる立体構造式、投影式などで示す。無機化合物では結合様式が有機化合物よりもはるかに複雑であり、立体構造も多様なので、簡単な共有性分子には使われるが、多くの場合、立体構造式のほうが用いられる。[岩本振武・中原勝儼]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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