サクソニー岩(読み)サクソニーがん(英語表記)saxonite

岩石学辞典 「サクソニー岩」の解説

サクソニー岩

斜方輝石が主な構成鉱物の橄欖(かんらん)岩で,少量の橄欖石を含んでいる.ハルツブルグ岩と同義.このサクソニーザクセン)産の岩石は非常に少量の橄欖石を含むエンスタタイト橄欖石岩として記載されたが[Dathe : 1876, 1883],ローゼンブッシュはこの名称を排除して斜方輝石橄欖石を含む岩石をハルツブルグ岩と命名した[Rosenbusch : 1887].しかしワーズワースはエンスタタイトを含むものをサクソナイトといい,ハイパーシンを主とする岩石をハルツブルグ岩として用いて以来広くこの語が使われた[Wadsworth : 1884].現在では一般にハルツブルグ岩が使用されている.ヨハンセン鉱石鉱物の乏しい岩石をサクソナイト,鉱石鉱物に富むものをハルツブルグ岩と提案したが一般に使われることはなかった.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android