① カンラン科の常緑高木。インドシナ原産で、江戸時代に渡来し、まれに種子島などで栽植されている。幹は直立し、高さ九メートルに達する。葉は互生し有柄で、五~六対の小葉に分かれる羽状複葉で、各小葉は細い長楕円形で対生する。初夏、葉腋(ようえき)に白色の三弁花をつける。果実は卵状長楕円形で長さ三~四センチメートル、熟して白緑色になる。実は渋味と酸味があるので、生食するほか蜜漬けや薬酒にする。種子は欖仁(らんにん)といい脂質に富み、食用、薬用、工業用に用いる。はくらん。りょくらん。うおのほねすき。〔多識編(1631)〕