日本大百科全書(ニッポニカ) 「さくら鍋」の意味・わかりやすい解説 さくら鍋さくらなべ 馬肉のすき焼きのこと。伊那(いな)の馬肉でも知られるように、信州(長野県)では昔から馬肉を食べる。熊本県も馬刺(ばさし)やさくら鍋が郷土の味として名高い。美しい呼び名の由来は、肉が桜色をしているから、サクラの季節に肉がおいしいからなどの説がある。さくら鍋には、馬肉のロースの薄切りに、ネギ、しらたき、シュンギクなどをあしらう。作り方はすき焼きと同じだが、割下にしょうゆやみりんのほかに、みそを用いるのが特徴である。鍋にみそだれを入れて火にかけ、煮ながら食べるが、煮すぎると味が落ちる。[堤 方子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例