最新 地学事典 の解説
サマイル・オフィオライト
Semail ophiolite
アラビア半島東端のオマーン山脈に分布する白亜紀後期のオフィオライト。オマーンオフィオライトとも。幅80km, 延長800kmと世界最大規模で,アラビア半島の先カンブリア界~白亜系の上位にナップとして衝上している。全体の厚さが14km以上で,下位から順に,マントルかんらん岩(おもにハルツバージャイトで,最下部は衝上時にマイロナイト化),深成岩(1,700~4,100m。主としてトロクトライト・かんらん石斑れい岩からなる層状斑れい岩やウェールライト貫入岩体,ガブロノーライト・閃緑岩・トーナル岩などからなる),シート状岩脈群(1,000~1,700m。平行岩脈群で,緑色片岩相の変成作用を受けている),溶岩層(400~1,600m。まれにボニナイトを含む玄武岩質安山岩の溶岩・ハイアロクラスタイトで,緑色片岩相の大洋底変成作用を受けている)などからなる。白亜紀末にユーラシア大陸とアフリカ-アラビア大陸が衝突した際に,間にあった沈み込みに関連した拡大軸がオブダクトしたものとされる。
執筆者:牧本 博・山崎 徹
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

