サン・サバン修道院聖堂(読み)サン・サバンしゅうどういんせいどう(その他表記)Saint-Savin-sur-la-Gartempe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サン・サバン修道院聖堂」の意味・わかりやすい解説

サン・サバン修道院聖堂
サン・サバンしゅうどういんせいどう
Saint-Savin-sur-la-Gartempe

フランス,ビエンヌ県の町サンサバンにあるベネディクト会修道院聖堂。 800年頃カルル大帝が建てた古い聖堂跡に,1060年頃起工され 1115年頃完成したロマネスク聖堂。正面に方形の鐘塔を戴くナルテックスをもち,太く背の高い円柱アーケードによって区分される半円筒ボールト (穹窿) の身廊と同じ高さの側廊をもつ。交差部中心にはドームがかけられ,五つの放射状祭室をもつダイナミックなこの聖堂はポアトゥ派ロマネスク建築の傑作である。またナルテックスの階上壁や身廊の半円筒ボールト,地下クリプト壁面などには,黙示録,受難と復活,旧約伝,殉教者伝などを表す 11~12世紀の壁画が残っており,ロマネスク絵画の宝庫となっている。 1983年世界遺産の文化遺産に登録。

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