サーンキヤ・カーリカー(その他表記)Sāṃkhya-kārikā

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サーンキヤ・カーリカー」の意味・わかりやすい解説

サーンキヤ・カーリカー
Sāṃkhya-kārikā

インドサーンキヤ学派の説を伝える最古文献。2~4世紀頃成立。イーシュバラクリシュナの著。サーンキヤ説はインドの正統六派哲学のなか起源が最も古いといわれるが,文献としてはパンチャシカの作とされるものが断片で現存するだけで,まとまったものとしてはこの書が最古で,この学派に関する最も権威のある文献。

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世界大百科事典(旧版)内のサーンキヤ・カーリカーの言及

【イーシュバラクリシュナ】より

…インド六派哲学の一派サーンキヤ学派の現存最古の文献《サーンキヤ・カーリカー(サーンキヤ頌)Sāṃkhya‐kārikā》の著者。4~5世紀ころの人。…

【金七十論】より

…古代インド,サーンキヤ学派の根本典籍《サーンキヤ・カーリカー(数論頌)》の古注で,6世紀中ごろ真諦(しんだい)によって漢訳された。著者は不明,サンスクリット原本も発見されていないが,最近テキストが刊行された《スバルナ・ブリッティSuvarṇa‐vṛtti》は内容的に類似点が多く,本書の原本と推定する学者もある。…

【サーンキヤ学派】より

…この説は古来より一元論的傾向が顕著であったインド思想の中で二元論を主張するまれな学派であり,ヒンドゥー教に与えた影響も大である。その派の祖はカピラKapilaといわれ,代表的な根本聖典はイーシュバラクリシュナによる《サーンキヤ・カーリカーSāṃkhya‐kārikā》である。【松濤 誠達】。…

※「サーンキヤ・カーリカー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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