さ寝す(読み)サナス

デジタル大辞泉 「さ寝す」の意味・読み・例文・類語

さ‐な・す【さ寝す】

[動サ四]《「なす」は「寝る」の尊敬語》おやすみになる。
娘子をとめらが―・す板戸いたとを押し開き」〈・八〇四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「さ寝す」の意味・読み・例文・類語

さ‐な・す【さ寝】

  1. 〘 自動詞 サ行四段活用 〙 ( 「さ」は接頭語。「なす」は「寝(ぬ)」の尊敬語 ) おやすみになる。寝ていらっしゃる。寝(な)す。
    1. [初出の実例]「をとめらが 佐那周(サナス)板戸を 押し開き い辿(たど)り寄りて 真玉手の 玉手さし交へ さ寝し夜の」(出典万葉集(8C後)五・八〇四)

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