改訂新版 世界大百科事典 「シェーアバルト」の意味・わかりやすい解説 シェーアバルトPaul Scheerbart生没年:1863-1915 ドイツの作家。ダンチヒ(現,ポーランドのグダンスク)に生まれ,ベルリンに没。音声詩,宇宙小説,未来小説などを書き,ありきたりの現実の崩壊の後に起こる超世界的な〈世界霊〉の遍満するもう一つの現実を追求して,ダダやシュルレアリスムに先駆した。晩年は透明性と開放性からなるガラス建築の研究に没頭,《ガラス建築》(1914)を著し,B.タウトなどに影響を与えた。生涯を通じて唯物主義,軍国主義,人種差別と闘った。作品はほかに《億万長者ラコックス》(1900),《小遊星物語》(1913)などがある。執筆者:種村 季弘 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by