シメリョフ(読み)しめりょふ(その他表記)Иван Сергеевич Шмелёв/Ivan Sergeevich Shmelyov

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シメリョフ」の意味・わかりやすい解説

シメリョフ
しめりょふ
Иван Сергеевич Шмелёв/Ivan Sergeevich Shmelyov
(1873―1950)

ロシアの小説家。信心深い商人の家庭に生まれる。モスクワ大学法学部を卒業後、軍隊勤務や役所勤めを経たあと、1905年に中編『太陽に向かって』で作家として出発、『騎兵曹長』(1906)、『崩壊』(1907)、『市民ウクレイキン』(1908)で文名を確立。代表作として『レストランのボーイ』(1911)がある。二月革命は熱狂的に歓迎したが、国内戦の流血をみて革命に幻滅し、22年パリに亡命した。亡命後も、『死者たちの太陽』(1923)、『兵士たち』(1925)、『巡礼』『神の夏』『天の道』(3作とも1948)などの作品がある。「語り」の伝統を継ぐユニークな作家である。

[原 卓也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む