シュウ酸セリウム(読み)シュウサンセリウム

化学辞典 第2版 「シュウ酸セリウム」の解説

シュウ酸セリウム
シュウサンセリウム
cerium(Ⅲ) oxalate, cerous oxalate

Ce2(C2O4)3(544.29).硝酸セリウム(Ⅲ)Ce (NO3)3水溶液にシュウ酸メチルを加えて加熱環流するか,シュウ酸,またはシュウ酸アンモニウムを加えると得られる.反応条件によって,三,九,十,十一,十二水和物が得られる.もっとも普通のものは九水和物で,加熱すると110 ℃ で一水和物になる.水,エタノール,エーテル,シュウ酸水溶液などに不溶.冷たいHCl,HNO3に難溶であるが,加熱すると溶ける.市販品にはCe以外の希土類元素を含むものもある.鎮吐剤として医薬品に用いられる.劇薬.[CAS 139-42-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android