ショク・むしくい・むしばむ

普及版 字通 の解説


15画

[字音] ショク
[字訓] むしくい・むしばむ

[説文解字]

[字形] 会意
(食)(しよく)+虫。虫の蠹食(としよく)することをいう。〔説文〕十三上に「は敗創(はいさう)なり」とし、字はと人と虫とに従い、創(きず)あとの意であるとするが、篆文の字形(し)と虫とに従うものとみるべく、食物の蠹敗することをいう。鬲(れき)中のものに虫が生ずることを融といい、融解の意となる。日月の食にも、を用いる。

[訓義]
1. むしくい、食物が腐敗して虫を生ずる。
2. むしばむ、おかす。
3. きず、きずあと。

[古辞書の訓]
和名抄 (箋注)按ずるに日本紀に、江(やえ)と訓す。當(まさ)に是れ古訓なるべし。蓋(けだ)し源君の時、人皆讀し、國訓を以て呼ばず。故に此(ここ)に訓を載せず 〔名義抄 クラフ・ヤブル・ムシカフ 〔字鏡集〕 ヤブル・ムシカフ・キユ・クラ(フ)

[語系]
djikは同声。(飼)ziは声義近く、その名詞的な語である。

[熟語]

[下接語]
・救・月・交・蚕・侵・震・虫・蠹・日・煤・薄・腐

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報