日本大百科全書(ニッポニカ) 「しらす干し」の意味・わかりやすい解説
しらす干し
しらすぼし
アユ、アナゴ、イワシ、ウナギなどの稚魚を一般にシラスというが、しらす干しはカタクチイワシの稚魚(シラス)を食塩水で軽く煮て干したもの。「白簀乾」とも書く。よく乾したものと水分の多いもの(45%)とあるが、最近は水分の多い軟らかいものが多くなった。関西では「ちりめんじゃこ」という。水分の多い軟らかいものは、だいこんおろしと和(あ)えたり、卵とじ、てんぷらなどにする。よく乾かしたものは、サンショウの葉を入れ、しょうゆで煎(い)りつけるとうまい。魚体全部を食べるので、タンパク質以外にミネラルの補給に役だつ。なお、煮て、水切りしただけのものは釜(かま)あげしらすという。
[金田尚志]