シン・かざる

普及版 字通 「シン・かざる」の読み・字形・画数・意味


9画

[字音] シン
[字訓] かざる

[説文解字]

[字形] 会意
聿(いつ)+彡(さん)。〔説文〕三下に「聿(いつ)(筆)のりなり」とするが、聿は入墨の辛器をもつ形。彡はその辛を刺して津液の流れる形。聿と彡とに分かたず、全体を象形と解してもよい。その津液が皿に流れ出る形は(しん)。〔説文〕五上に「气液なり」という字である。そのときの傷痛を(きよく)という。もっとも(ひよく)に従い、婦人の両乳に形の文身を加える形であるから、文身のときの痛をいう字である。「飾る」とは、もと文身を加える意であろう。

[訓義]
1. かざる、えがきかざる、文身を加える。
2. 津液。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 カザル

[声系]
〔説文〕に声として・津など四字を収める。・津は入墨に関する字。津涯の津はもとに作り、〔説文〕十一上に「水渡なり」とあって、津とは別の形の字である。

[語系]
tzienは同声。津tzienは声が近い。盡(尽)dzienも同声であるが、・盡は全く別義の字で、盡とは器中を洗い尽くすことをいう。zienも声が近いが、これは余燼の意であるから、盡(じん)声に従う字である。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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