シンチョウ地区(読み)シンチョウ(その他表記)Xinzhou

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シンチョウ地区」の意味・わかりやすい解説

シンチョウ(忻州)〔地区〕
シンチョウ
Xinzhou

中国華北地方,シャンシー (山西) 省北部の地区。行政中心地のあるシンチョウ市など 13県から成る。ホワントー (黄土) 高原にあり,北は万里の長城を境とし,南はシンシエン盆地を含む。東部はウータイシャン (五台山) 山脈,西部はコワンツェンシャン山脈などが占め,その間をヨンティン (永定) 河の上流フートー河や,ホワン (黄) 河の支流フェン (汾) 河の源流部が流れる。東部はコムギコーリャン,トウモロコシ,アワ,西部はハダカエンバク,ジャガイモ,コムギ,キビ,アワが食糧作物で,ほかにゴマとカキなどを栽培。地下資源としてはティンシヤン (定襄) 県とニンウー (寧武) 県で鉄,ウータイ (五台) 県などで石炭,タイ (代) 県で砂金を産する。シン県に製紙工場,ニンウー県に火力発電所がある。ウータイシャン山脈の主峰ウータイ山は古刹が多く,中世には日本からも修行僧が入山した。万里の長城のイエンメン (雁門) 関とピンシン (平型) 関はホワントー高原とホワペイ (華北) 平原,内モンゴル高原を結び,古くから重要交通路にあたった。中央をトンプー (同蒲) 鉄道が通り,ペキン (北京) 市へも鉄道が通じる。

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