精選版 日本国語大辞典 「砂金」の意味・読み・例文・類語
さ‐きん【砂金】
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〈しゃきん〉ともいい,古くは〈すなかね〉といった。金鉱床が風化浸食を受けて,自然金が砂や礫とともに堆積したもの。自然金は分解されにくく,また比重が15~19と大きいため流水によるふるい分けを受け,河床や扇状地などに集まりやすい。普通,すりきずの入った丸みのある小粒を示すが,まれに塊金として産することがある。砂金鉱床としては,カリフォルニア,アラスカ,ウラル山脈が有名だが,小規模なものは世界各地に存在する。南アフリカ共和国のウィットウォーターズランドの含金ウランレキ岩は先カンブリア紀の砂金鉱床であり,現在,世界最大の産地となっている。
執筆者:島田 允尭
16世紀初期まで,日本の産金はおもに砂金採取によった。陸奥すなわち宮城県北部より岩手県南部にかけての砂金地帯をはじめ,下野,陸奥白河郡(産金地方はのち常陸へ編入),駿河,また平安時代末に佐渡でも採取した。砂金は河川流域その他の堆積地で砂土を水で流し,〈ねこだ〉にかけ採取する。中世後期には鉱石を石臼でひいて粉砂とし,淘汰することも行われ,近世にはこれは広く諸金山にみられた。また近世では,山根を掘り崩し,水流を導いて大規模に洗取した。中世以前,砂金は吹いて錬金ともし,ともに貴顕の間に贈答として用い,また日宋貿易の発展により重要輸出物となった。中世に砂金は禁裏や将軍への進献,社寺への奉幣布施に重用され,通例それに砂金囊を使用した。16世紀以後,山金製錬による産金が増大したが,砂金採取も盛んで,東北地方,佐渡西三川,駿河の安倍川および大井川上流など,また北海道松前で近世初期には盛大だった。
執筆者:小葉田 淳
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…普通,すりきずの入った丸みのある小粒を示すが,まれに塊金として産することがある。砂金鉱床としては,カリフォルニア,アラスカ,ウラル山脈が有名だが,小規模なものは世界各地に存在する。南アフリカ共和国のウィットウォーターズランドの含金ウランレキ岩は先カンブリア紀の砂金鉱床であり,現在,世界最大の産地となっている。…
…普通,すりきずの入った丸みのある小粒を示すが,まれに塊金として産することがある。砂金鉱床としては,カリフォルニア,アラスカ,ウラル山脈が有名だが,小規模なものは世界各地に存在する。南アフリカ共和国のウィットウォーターズランドの含金ウランレキ岩は先カンブリア紀の砂金鉱床であり,現在,世界最大の産地となっている。…
…《平治物語》(古活字本),《平家物語》剣巻,《源平盛衰記》《義経記》などに登場し,各地に伝説としても伝わる。《玉葉》文治3年(1187)9月の記事に,当時,奥州を中心に砂金を売買する商人が活躍した由が見え,吉次も都と奥州とを往来する金商人のひとりと考えられる。《義経記》に,吉次は大福長者で,鞍馬の多聞天を信奉し,〈(牛若丸を)かどはかし参らせて,御供して秀衡の見参にいれ,引出物とりて徳つかばや〉と強欲で人買的なところを見せる。…
…石英脈中に含まれることが多く,山金(やまきん)と呼ばれるものはこれである。大部分は岩石の風化によって砂金として川砂中に存在する。日本でも椀掛けといって,木製または金属製の揺り鉢に入れ,水を加えて揺り動かして砂や粘土と選別する方法が古来使われてきた。…
※「砂金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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