日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
シーボード・システム鉄道
しーぼーどしすてむてつどう
Seaboard System Railroad
アメリカ合衆国の大手鉄道会社の一つ。1986年にチェッシー・システム鉄道と合併し、CSX運輸(CSX Transportation)となった。
シーボード・システム鉄道はバージニア州リッチモンドを起点として、ミシシッピ川東岸のアメリカ南東部の12州に路線網をもち、アトランタ、バーミンガム、メンフィス、ニュー・オーリンズ、ジャクソンビル、マイアミ、タンパなどの諸都市を結んだ。総延長2万1736キロメートル(1986)。アトランティック・コースト・ライン鉄道とシーボード・エアライン鉄道が1967年に合併してシーボード・コースト・ライン鉄道となり、1971年にはルイビル・アンド・ナッシュビル鉄道を合併して、シカゴから大西洋海岸平野、フロリダ半島、メキシコ湾岸に至る広い地域に路線網を延ばすこととなった。シーボード・コースト・ライン鉄道は、1980年にチェッシー・システム鉄道とともにCSXコーポレーションの傘下に入り、1982年社名をシーボード・システム鉄道とした。1986年に上述のようにCSX運輸に改称。1987年にチェサピーク・アンド・オハイオ鉄道を吸収合併した。
[青木栄一・青木 亮]