改訂新版 世界大百科事典 「ジャナクプル」の意味・わかりやすい解説
ジャナクプル
Janakpur
ネパール南東部の町。ジャナクプル県ダヌカー(ダヌシャー)郡の中心。人口1万4294(1971)。ヒンドゥー教の聖地で,年に何度かの祭りにはインドからも多数の巡礼が訪れる。《ラーマーヤナ》の叙事詩中のラーマ王子の妃シーターの誕生の地,その父ジャナカ王の王城の地といわれ,沐浴のための池や井戸,ジャナキ寺院その他18世紀以降に建てられた寺が多い。近年,郡都として,商業,工業(タバコ,マッチなど),行政・教育施設などの面で発展しつつある。住民の多くはヒンディー語の方言のマイティリーMaithilī語を話し,さまざまなカーストに分かれているが,首都,山地部からの人口流入もある。近郊では日本の協力下に農業開発計画が進んでいる。
執筆者:石井 溥
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