ジュリ(読み)じゅり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジュリ」の意味・わかりやすい解説

ジュリ
じゅり

沖縄で遊女女郎をさすことば。「尾類」の字をあてることもある。近世から那覇の辻(つじ)(方音チーヂ)や仲島、渡地(わたんじ)は遊廓(ゆうかく)として発展したが、ジュリはそこの遊女をさして使われた。とくに辻は有名で、多くの妓楼(ぎろう)があり、ジュリを抱えてにぎわった。女性のみによって運営される特別地区であった点が、辻の特徴。沖縄戦(1945)により辻が全壊してジュリもまた消滅した。「ジュリ売(うい)」あるいは「辻売(ちーぢうい)」は遊女として身売りされることをさすことば。ジュリの芸能である「ジュリウマ(馬)」はかつては那覇三大祭りの一つとされていたが、1989年(平成1)から1999年まで中断があった。

[高良倉吉]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む