日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジョーシー」の意味・わかりやすい解説 ジョーシーじょーしーIlāchandr Joshī(1902―1982) インドのヒンディー語の小説家、編集者。ウッタル・プラデシュ州に生まれる。高等学校卒業後、家出、放浪する。古典文学、ベンガル・西欧の諸文学に造詣(ぞうけい)が深く、半自伝的私小説的方法を拒み、都市生活者の否定されるべき「エゴ」をテーマとし、ケース・ヒストリー(事例史)を記録、分析する方法により、硬質な散文で独自の小説世界をつくりだした。代表作に『遊行者』(1941)、『船の鳥』(1956)、『季節の巡り』(1969)、短編小説集『廃墟(はいきょ)の魂』(1957)がある。[田中敏雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例