すす紋病

飼料作物病害図鑑 「すす紋病」の解説

すす紋病(トウモロコシ)

冷涼地での代表的な葉枯性の糸状菌病。冷涼多湿条件で発生が増加し、大発生すると圃場全体が枯れ上がるほどの被害がでる。絹糸抽出期以降に発生することが多く、葉に黄褐色〜灰色、紡錘形、長さ3〜10cmの大型病斑を形成する。病斑は古くなると中央部が黒くかびたようになり、そこから縦に裂けやすくなる。病原菌分生胞子風雨で飛散して、まん延する。日本での発生レースは不明であるが、トウモロコシの抵抗性遺伝子に対して、それぞれレースが存在する。トウモロコシ菌とソルガム菌では寄生性が異なる。

すす紋病(ソルガム・スーダングラス)

冷涼地での代表的な斑点性の糸状菌病。開花期前後から発生し、周縁部紫褐色、中心部灰白色、長さ2〜10cm、幅0.5〜1cm程度の紡錘形病斑を形成する。後に病斑が融合し、葉全体が灰色から紫色に枯れ上がる。病斑は古くなると、胞子が形成されて中央部が黒くかび、これが飛散してまん延する。比較的低温条件で多発し、特に開花期前にまん延すると収量への影響が大きくなる。病原菌は寄生性が分化しており、一般的にはトウモロコシのすす紋病菌はソルガムを侵さない。

出典 畜産草地研究所飼料作物病害図鑑について 情報

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