日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストロムロ山天文台」の意味・わかりやすい解説
ストロムロ山天文台
すとろむろさんてんもんだい
Mt. Stromlo Observatory
オーストラリア、キャンベラ近郊のストロムロ山にある天文台。1925年設立。南アフリカ共和国の王立ケープ天文台The Royal Cape Observatory(1820年設立)とともに、南半球では数少ない歴史の古い天文台である。1920年代につくられた口径66センチメートル屈折望遠鏡と、1955年に建てられた口径188センチメートル反射望遠鏡が主たる装置である。188センチメートル望遠鏡は、日本の岡山天体物理観測所のものとほとんど同じ型である。星のいろいろな波長における測光観測が行われてきたが、近年はサイディング・スプリング天文台の389センチメートル反射望遠鏡を使用しての観測も行っている。
[磯部琇三 2015年5月19日]