す・ス(読み)す

精選版 日本国語大辞典 「す・ス」の意味・読み・例文・類語

す【す・ス】

〘名〙 五十音図の第三行第三段(サ行ウ段)に置かれ、五十音図で第十三位のかな。いろは順では第四十七位で、「せ」のあと「ん」の前に位置する。現代標準語の発音では、舌端と上の歯茎との間付近で調音される無声摩擦音 s と母音 u との結合した音節 su にあたり、これを清音の「す」という。これに対して、「す」に濁点をつけた「ず」は、s に対する有声摩擦音 z の結合した音節 zu にあたるはずであるが、z は普通、摩擦をはじめる前に舌端が歯茎に触れて破裂音を伴い、有声破擦音 dz となる。ただし、音韻としては zu と dzu とは区別されない。「す」の字形は「寸」の草体から出たもの、「ス」の字形は「須」の末三画にあたる部分の行書体からとったものである。ローマ字では「す」に su、「ず」に zu をあてる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android