スーレン(その他表記)Sūren

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スーレン」の意味・わかりやすい解説

スーレン
Sūren

古代イランの有力氏族。シースタンの領主で,パルティア帝国期には国政をになった七大家の一つ。前 53年にクラッススの率いるローマ軍カルラエで壊滅させた将軍スーレンあるいはスレナスはこの一族出身ササン朝期にも特権的な七大諸侯の第2位に位置した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のスーレンの言及

【パルティア】より

…彼はポントスのミトリダテス6世の反ローマ闘争に協力したが,ローマとアルメニアの対立はやがてパルティアを巻き込み,フラアテス3世Phraates III(在位,前71か70‐前58か57)の時代からローマとの長い抗争の歴史が開始された。前53年,オロデス2世Orodes II(在位,前58か57‐前39)の将軍スーレンSurenはパルティア騎兵隊を率いてクラッススをカラエに大敗させ,前36年にはフラアテス4世Phraates IV(在位,前40‐前3か2)の軍がアントニウスを撃破した。前20年,両国の間に平和条約が成り,ユーフラテス川が国境とされ,アルメニアに対するローマの宗主権が承認された。…

※「スーレン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android