ずっぷり

精選版 日本国語大辞典 「ずっぷり」の意味・読み・例文・類語

ずっぷり

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 水・湯などの中に、物全体が、すっかり沈みこむさまや、雨などに全身が濡れるさまを表わす語。ずっぽり。
※浄瑠璃・平家女護島(1719)四「裸身を、もしやとずっぷり石船にひたせば」
※松翁道話(1814‐46)一「此身はずっぷり教の中へ漬りて居ながら」
② (日がすっかり沈み夜の闇の中に身をつける意で) すっかり日の暮れるさまを表わす語。とっぷり。
※俳諧・水の音(1723)「すっふりと杉はくれけりほととぎす〈木導〉」
※歌舞伎・忠臣蔵後日建前(女定九郎)(1865)上「やうやう尋ねて暇どる中、づっぷり暮れてこの夕立

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ずっぷり」の意味・読み・例文・類語

ずっぷり

[副]
全体が湯や水などにすっかりつかっているさま。どっぷり。「風呂ずっぷり(と)身を沈める」
全身が雨にぬれるさま。「にわか雨にずっぷり(と)ぬれる」
すっかり日が暮れるさま。とっぷり。
「話に紛れて―と、日の暮れてあるに気が付かなんだ」〈浄・伊賀越

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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