日本大百科全書(ニッポニカ) 「ズーカーマン」の意味・わかりやすい解説
ズーカーマン
ずーかーまん
Pinchas Zukerman
(1948― )
イスラエルのバイオリン奏者。ビオラの名手としても知られる。ポーランド人を両親にテル・アビブに生まれ、同地の音楽院からニューヨークのジュリアード音楽学校に進み、名教師イワン・ガラミアンIvan Galamian(1903―81)に師事。1967年レーベントリット国際音楽コンクール第1位となり、以後国際的な活動に入る。73年(昭和48)初来日。バレンボイムと共演することが多く、またバレンボイム同様、指揮活動にも積極的な姿勢を示している。卓越した技巧の持ち主でスケールの大きい演奏を聞かせるが、楽曲解釈があまりに楽天的なのが惜しまれる。
[岩井宏之]
『吉田秀和著『吉田秀和全集13 音楽家のこと』新装復刊版(2001・白水社)』
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