セツ・おさめる・つみ

普及版 字通 「セツ・おさめる・つみ」の読み・字形・画数・意味


15画

[字音] セツ
[字訓] おさめる・つみ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
(げつ)+辛(しん)。肉(しにく)を上からけている形。辛は把手のある曲刀。〔説文〕十四下に「(つみ)なり。辛に從ひ、聲」とするが、声が異なる。卜文・金文字形によると、字は(けん)に従っており、は入墨に用いる辛器ではなくて、肉を切る曲刀である。肉は祭肉で、膰の類。軍に赴くときには、その肉を奉じ、奉ずるものを(師の初文)、分遣するときはの一部を携えるので(遣)という。それでには治(がいち)(治める)の意がある。〔説文〕に「なり」とし、〔玉〕に「死刑なり」と訓するのは、辟(へき)の字義で、を罪辟の辟と誤ったものであろう。金文では字は(けん)()に従い、国名の字に用いる。

[訓義]
1. おさめる。
2. つみ、害する。

[古辞書の訓]
名義抄 ウクツク 〔字鏡集〕 ツミ

[語系]
siat、跚san、sianは音近く、蹣跚(まんさん)(よろめくさま)として行きがたいことをいう。治(がいち)、は足を切る意。の初文であるngiatはngiuatと声義が近い。の声もある字であろうと思われる。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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