ゾウクロレラ(読み)ぞうくろれら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゾウクロレラ」の意味・わかりやすい解説

ゾウクロレラ
ぞうくろれら
[学] Zoochlorella

動物と共生している緑色藻類総称で、さまざまな種類が含まれる。これら藻類は動物を「すみか」にして生育し、動物からの排出物であるアンモニアや二酸化炭素を受け、かわりに光合成産物の炭水化物酸素を動物に与える。ミドリゾウリムシParamecium bursariaとヒドロ虫のある種はクロレラChlorellaと、扁形(へんけい)動物のある種はカルテリアCarteria(単細胞緑藻)と、海綿動物のある種はアファノカプサAphanocapsa藍藻(らんそう))と共生していることが知られている。これらの動物は食物をとらなくても生き続けることができるが、暗所に飼うとやがて死ぬので、共生藻なしでは生きられないように進化しているといえる。

小林 弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android