普及版 字通 「タク・ふくろ・ふいごう」の読み・字形・画数・意味
16画
[字訓] ふくろ・ふいごう
[説文解字]
[字形] 形声
声符は石(せき)。石に宕(とう)・拓(たく)の声がある。石を除いた字の初形は東。東は上下を括(くく)り結んだふくろの形で、東がのち方位の東西の義に専用されるようになって、原義を保存するために石声を加えたが作られた。〔説文〕六下に「(ふくろ)なり」とあり、〔詩、大雅、公劉〕の〔釈文〕に引く〔説文〕に「底無きを(なう)と曰ひ、底るをと曰ふ」とみえる。の初形東の字形を以ていえば、底無きものが東()であろう。その〔毛伝〕にはを小、を大とする。
[訓義]
1. ふくろ、小さいふくろ、底のないふくろ。
2. ふご、もっこ、衣、書。
3. 籥(たくやく)、ふいごう。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 フクロ・ナツメ 〔立〕 オビブクロ
[声系]
〔説文〕に声として・の二字を収める。は撃柝の柝(たく)の正字。を〔説文〕十三下に木に従う字とみて「木中の蟲なり」とするが、の中の虫がの中のものを蠹食(としよく)する意の字である。
[語系]
thak、東tongは声近く、東はの初文。のち用義が分かれ、音にも区別が生じたのであろう。
[熟語]
耜▶・笥▶・▶・佗▶・駝▶・▶・中▶・▶・筆▶・負▶・籥▶
[下接語]
荷・空・鼓・行・垂・盛・装・竹・筆・布
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報