精選版 日本国語大辞典 「釈文」の意味・読み・例文・類語 しゃく‐ぶん【釈文】 〘 名詞 〙① 篆文(てんぶん)、または草行体の文を通行の文字に書き改めること。また、そのもの。しゃくもん。[初出の実例]「只有上人頭似レ雪 釈文誰不レ決二疑関一」(出典:本朝無題詩(1162‐64頃)一〇・冬日遊円融寺〈輔仁親王〉)② ⇒しゃくもん(釈文) しゃく‐もん【釈文】 〘 名詞 〙① 仏語。仏教の経論を解釈した文句。[初出の実例]「釈文亦微細煩広。但愚心難レ及」(出典:法華義疏(7C前)一)「故に釈文にも、荊楊往復途将万里ととかれたり」(出典:幸若・笛巻(室町末‐近世初))② ⇒しゃくぶん(釈文) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「釈文」の意味・わかりやすい解説 釈文しゃくもん 盲僧琵琶の曲種名。釈とは「経論の解釈」の意。これを自由な散文体とし,琵琶の弾奏を伴って比喩的に語る語り物の一種。大道芸能的な性格をもつ。鹿児島県中島常楽院の妙音十二楽では 12の釈文が対応していたが,今日では「打撒 (うちまき) 」「年号」「神渡 (わたまし) 」「妙音の巻」「琵琶の釈」「釈迦の段」の6曲を用いる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報