太平洋中部、ミクロネシアのキリバス(ギルバート諸島)最大の環礁。北西から南東に長径80キロメートル、面積38平方キロメートル。南東のブアリキ・タクBuariki-Takuと北東のエアニカイ・ウティロアEanikai-Utiroaの両島が大きく、合計人口4787(1995)はギルバート諸島ではタラワ島、アバイアン島に次いで多い。タビテウエアとは「首長(しゅちょう)無用」という意味で、貴族などのない平等社会をうたい文句にしている。19世紀以来、外国船員が殺されたのをはじめ、ハワイからのキリスト教布教師が伴ってきた軍隊と「異教徒」とよばれた先住民との間で激しい殺戮(さつりく)の歴史を繰り返した。ウティロアが最大の集落。
[大島襄二]