小島(読み)しょうとう

精選版 日本国語大辞典 「小島」の意味・読み・例文・類語

しょう‐とう セウタウ【小島】

〘名〙 小さな島。こじま。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※帰去来(1901)〈国木田独歩〉九「麻里布の岸から数丁を隔つる一小島(セウタウ)の住民の七分は」

こ‐じま【小島】

〘名〙 (古くは「こしま」か) 小さい島。おじま。
※万葉(8C後)八・一四五四「波の上ゆ見ゆる児嶋(コしま)の雲隠りあな息づかし相別れなば」

お‐じま を‥【小島】

〘名〙 小さい島。こじま。
暮笛集(1899)〈薄田泣菫〉真珠「小島(ヲシマ)にかかれる暁(あけ)の月の」

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デジタル大辞泉 「小島」の意味・読み・例文・類語

こじま【小島】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「小島」姓の人物
小島烏水こじまうすい
小島功こじまこお
小島信夫こじまのぶお
小島政二郎こじままさじろう

お‐じま〔を‐〕【小島】

小さな島。おしま。こじま。

こ‐じま【小島】

小さい島。おじま。

しょう‐とう〔セウタウ〕【小島】

小さい島。こじま。

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日本歴史地名大系 「小島」の解説

小島
おしま

[現在地名]今治市来島 小島

くる島の北東、来島瀬戸を隔てて約五〇〇メートルの所にある面積〇・五平方キロ、標高一〇〇メートルの島。小島は来島からの移住者によって開発された。初め八軒が移住し、平坦な柳井田の地に居住していた。時期は不明であるが、まだ家数八軒の頃、北風のため全部が倒壊、その後南面する現在の集落のある分谷わかれだにへ移転した。「小島八軒こけたげな」との伝承が残っている。

来島の漁法は一本釣であるが、小島では岩戸漁業とよばれる独特の漁法が行われていた。来島瀬戸のはざま漁場は最も潮の流れの早い所に礁がある。暗夜この付近に四隻の船をつないでアセチレンガスを各船に点じて鰯を集め、頃を見計らって次々と消灯し、ただ一隻だけ残して礁陰に船を寄せて、直径二メートルもある大きな玉網で鰯をすくい取るのである。

小島
こじま

八丈島の西方約四キロに位置する。八丈島の属島で、八丈小島ともいう。江戸時代には島の南東部に宇津木うつき村、北西部に鳥打とりうち村の二村があった。離島として生活条件が厳しく、昭和四一年(一九六六)全島民からの離島請願が東京都に提出され、同四四年、都の援助を受けて全員の離島が完了、以降無人島である。八丈島と同様、源為朝の伝説が残り、戦国期には北条早雲と相模三浦氏が伊豆諸島をめぐって争った際、当島にも城塞が築かれたという。寛文一〇年(一六七〇)には代官伊奈氏の手代上野治左衛門が渡島して検地を行っている。元禄年間(一六八八―一七〇四)には鼠害のため飢饉となり、全島民は一時島を離れて八丈島に移ったが、ほどなく帰島している(「伊豆諸島東京移管百年史」など)

小島
こじま

[現在地名]富江町富江郷

富江村の枝郷。万治二年(一六五九)五島盛清(のちの富江領主)は富江村内の海民の一部を小島郷に移したが、漁利が薄く大浜おおはま(現福江市)に戻る者が多いため特権を与えてなお勧誘したという(五島編年史)。慶応四年(一八六八)富江調帳では家数一八九・人数一千一三六とあり、村役人に戸主二・年寄二が置かれていた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小島」の意味・わかりやすい解説

小島
おじま

静岡市清水区(しみずく)中部の一地区。国道52号(身延(みのぶ)街道)に沿い、興津(おきつ)川中流部に集落を形成。ミカン、茶の栽培が盛んである。小島藩1万石の陣屋があった。

[川崎文昭]

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デジタル大辞泉プラス 「小島」の解説

小島

愛媛県今治市、来島(くるしま)群島の来島の北東に位置する島。「おしま」と読む。面積約0.5平方キロメートル。江戸時代の中ほどに来島から人が渡って住み始めたとされる。日露戦争前に、ロシア海軍の侵攻に供えて建造された砲台や、その関連施設が残る。

小島〔北海道:厚岸小島〕

北海道厚岸郡厚岸町(あっけしちょう)、厚岸湾の入り口近くにある面積約0.05平方キロメートルの小島。コンブ漁の季節の間のみ漁師たちが暮らす。「厚岸小島」とも呼ばれる。

小島〔沖縄県〕

沖縄県石垣市、石垣島北西部の川平湾口に浮かぶ無人島。面積約0.37km2。地元では「クィシマ」とも呼ばれる。

小島〔北海道:松前小島〕

北海道松前郡松前町の西方約30kmの日本海上に位置する無人島。オロオン鳥など海鳥の繁殖地。「松前小島」ともいう。

小島〔香川県〕

香川県小豆郡小豆島町、坂手湾にある無人島。「児島」の表記もあり、「坂手児島」とも呼ばれる。

小島〔広島県〕

広島県呉市、大崎下島の大長(おおちょう)の北東約0.4kmに位置する無人島。

小島〔三重県〕

三重県志摩市の熊野灘にある無人島。

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