日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ダールノキ・ミクローシュ
だーるのきみくろーしゅ
Dálnoki Miklós Béla
(1890―1948)
ハンガリーの軍人。陸軍大将。ルドビカ兵学校卒。参謀本部付を経て、1933年から36年までベルリン駐在武官。その後、ホルティ付参謀長。44年第一軍団長。戦局が悪化するなかでドイツ軍からの離脱、休戦をラカトシュ首相やホルティ・ミクローシュと画策したが、44年10月にドイツ軍に後押しされた矢十字党のクーデターが勃発(ぼっぱつ)。他の将校がクーデター政権に従うなかで、わずかな部隊を率いてソ連軍の側に移った。亡命下の共産党員とも接触をもち、モスクワの意向を受けて、12月にソ連占領下のデブレツェンで臨時国民政府の首班となった。以後、45年11月総選挙まで臨時政府首相。
[家田 修]