チット・プーミサック(読み)ちっとぷーみさっく(英語表記)Cit Phumisak

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チット・プーミサック」の意味・わかりやすい解説

チット・プーミサック
ちっとぷーみさっく
Cit Phumisak
(1930―1965)

タイ詩人評論家。タイ伝統社会の悪と欺瞞(ぎまん)に鋭い批判の目を向け、10以上のペンネームをもつ。1958年サリット元帥による思想弾圧で投獄され、獄中生活6年後に釈放されるが、ふたたび捕らえられてひそかに殺害された。代表作に『タイ伝統社会の素顔』(1957)、死後出版の『詩集』(1974)、『文学論集』(1974)などがあり、ゴーリキーの『母』の翻訳もある。

[岩城雄次郎]

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