日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャクワラ」の意味・わかりやすい解説
チャクワラ
ちゃくわら
chuckwalla
[学] Sauromalus obesus
爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目イグアナ科のトカゲ。アメリカ合衆国の南西部、メキシコのソノラ地方の半砂漠地帯に分布する。全長約40センチメートルで尾はその2分の1ほどである。胴は扁平(へんぺい)で幅広く、尾の基部が太い。体は全身が細鱗で覆われ、体背面は黄褐色から赤褐色または黒褐色をしている。平地から低山地の半砂漠にすみ、昼間は大きな岩の上などで日光浴を行い、夜間は岩のすきまで休む。性質がおとなしく行動も鈍いが、脅かされると岩のすきまに逃れ、空気を吸い込み胴を膨らませて突っ張るため、引き出せない。餌(えさ)は柔らかい植物の花、葉、果実である。夏季に6~10個ほどを産卵。同属の6種がメキシコに分布する。
[松井孝爾]