改訂新版 世界大百科事典 「チュービンゲン大学」の意味・わかりやすい解説
チュービンゲン大学 (チュービンゲンだいがく)
ドイツ南西部チュービンゲンに,ビュルテンベルク公エーバーハルトによって1477年に創設された大学。正称はエーバーハルト・カール大学Eberhard-Karls-Universität。初代学長は人文主義者ナウクレルス。以後人文主義の本拠地となり,ベーベルHeinrich Bebel,メランヒトン,ロイヒリンらが集まった。1536年にはカメラリウスCamerariusがウィッテンベルクやマールブルク大学を模範にして,大学改革を行い,大学はルター派宗教改革運動の拠点の一つとなった。1817年カトリック神学部と国家学部を開設し,ドイツ大学史上はじめて4学部制をくずした。自然科学と人文科学とを統合してきた伝統的哲学部を,1863年文学部と理学部とに分離させるなど,先駆的試みをする大学として歴史上特異な位置を占めている。1996年現在,カトリック神学,プロテスタント神学,法学,理論医学,臨床医学など17の部門をもつ。教師数約1800,学生数約2万5000。
執筆者:別府 昭郎
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