ツノカメムシ(読み)つのかめむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ツノカメムシ」の意味・わかりやすい解説

ツノカメムシ
つのかめむし / 角亀虫
角椿象

昆虫綱半翅(はんし)目異翅亜目ツノカメムシ科Acanthosomatidaeに含まれる昆虫の総称。大形ないし中形のカメムシで、カメムシ科に似るが、各脚(あし)の跗節(ふせつ)が2節(カメムシは3節)である点で区別される。前胸背側角が発達し、側方に強く突出することがしばしばある。また、雄生殖節にはさみ状の付属器をもつものがある。日本から約30種が知られ、多くは山地性の樹上生活者で、実や枝などから吸汁する。成虫越冬。雌は樹木などの葉裏に卵塊を産み、雌が卵上で保護するものが知られる。

[林 正美]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例