普及版 字通 「テイ・いのこ・ぶた」の読み・字形・画数・意味
12画
[字訓] いのこ・ぶた
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
字の初形は豕(し)+矢。の字形にもその矢が残されている。もと野猪で、それを射とめた形であろう。〔説文〕九下に「豕(ぶた)なり。後の(あし)廢する、之れをと謂ふ」とし、矢(し)声とするが、卜文では矢は豕を貫く形にしるされている。「後の、廢す」を〔段注〕に、は滞、後足鈍置、行歩蹇劣の意とするが、射とめられて躓(つまず)く意であろう。豕字条九下に「なり」とあって、互訓している。
[訓義]
1. いのこ、ぶた。
2. (てい)と通じ、剣の柄がしらの玉飾。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ヰノコ 〔字鏡集〕 ヰノシシ
[語系]
diet、豕sjieiは声近く、(猪)tjiaも同系の語。〔急就、顔注〕に「豕はの名なり」とあり、三者は地域によるその異名であろう。
[熟語]
肩▶・罟▶・豪▶・肉▶・尾▶・鳴▶・網▶・▶・牢▶
[下接語]
牛・犬・狗・豕・人・田・乳・烹・野
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報