化学辞典 第2版 「テトラヒドロキソ金酸塩」の解説
テトラヒドロキソ金(Ⅲ)酸塩
テトラヒドロキソキンサンエン
tetrahydroxoaurate(Ⅲ)
MⅠ[AuⅢ (OH)4]・nH2O.組成から金酸の塩(MⅠAuO2・2H2O)とみなして,金酸塩と俗称されることもある.K,Naなどの塩はいずれも AuⅢの周囲に4個のOHを正四面体型に配位した錯陰イオンをもつテトラヒドロキソ錯体で,金(Ⅲ)酸HAuO2・H2O = Au(OH)3を各アルカリ金属水溶液に加熱溶解すると得られる.これらはいずれも水に易溶で,水溶液は加水分解してアルカリ性を示し,酸を加えると,HAuO2・H2O(AuⅢ (OH)3)を沈殿する.[CAS 73615-37-9]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報